** ペパーミント ********
         学名 :Mentha piperita     分類 : シソ科
         和名 : セイヨウハッカ
朝の一杯はパッチリ目覚めさせてくれます。寒い日には体を温め
てくれます。
気分は爽快、胃やお腹の調子は快調です。その香りは緊張、不安
を鎮め、気分が落ち着きます。
ペパーミントハーブの愛好家は、その働きを次のように述べてい
ます。
食後の一杯は胃液の分泌を促し胸焼けを沈め消化を良くします。
そして駆風、整腸作用でお腹の張り、腸内ガス、疝痛、過敏性腸
症候群を癒します。
そしてペパーミントのメンソール成分の抗菌作用と香りのもつは
たらきで帯状ヘルペスを癒し気分を落着かせます。
ペパーミントリーフ
ティーバッグ
ペパーミントオイル
カプセル

生育場所と使用部分

ペパーミントは1750年にロンドンでウォーターミント(Mentha aquatica)とスペアミント(Mentha spicata)の自然交雑か
ら生れた栽培種です。現在主に欧州、米国で栽培されています。
ペパーミントには葉と茎の色が紫色の高濃度のミントを含むブラックミントの種類と緑色の葉で味がまろやかでティー向
きのホワイトミントの種類があります。

葉がティーやサプリメントに使用されます。

試験やハーブ民間療法に報告されているペパーミントリーフの健康項目
等 級 健 康 項 目
第1級   腸内ガス ( ペパーミントオイル、キャラウェイオイル 配合カプセルの摂取 )
第2級   消化不良、帯状ヘルペス(帯状疱疹後神経痛)*a、緊張性頭痛
その他   疝痛*b、風邪、胆石、腰痛
第1級第 1級 : 信頼性の高い臨床試験による検証データがあり非常に効果が高いもの
第1級第 2級 : 試験管あるいは動物実験で効果があるとされているもの
第1級
第 2級 : あるいは効果があるとされているもの
第1級その他  : 主にハーブを使用した民間療法に使用されているもの
第1級
第 2級 : 臨床試験による検証データがあり効果があるとされているもの 


 *a : 帯状ヘルペス(帯状疱疹後神経痛)とは
    ウイルス感染で子供の時にかかった水痘のウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)が、脊髄神経などの付け根に
    残り体調が悪いときにウイルスが暴れだして、1本の神経に添って3〜5日位で皮膚表面に最初赤い皮疹をつ
    くり、1〜2日位で水膨れをつくります。
    皮膚表面に現れる前から痛みが出ることが多く、痛みの程度はさまざまです。一般的に激しい痛みを伴うこと
    が多く、治療が遅れたり、高齢者では、皮膚表面の症状が良くなっても痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神
    経痛と呼ばれます。

 *b : 疝痛とは
    食べ過ぎ、消化管内細菌の異常発酵、腹部の冷え、ストレス性緊張、寄生虫などが原因で起こる腹痛です。

ペパーミントの伝統療法

腸内ガスを排出する駆風効果をもつペパーミントは、ハーバリストによって消化を助けるハーブとして消化不良と腸の仙
痛の治療に使用されます。*1

ペパーミントの有効成分

ペパーミントの葉には0.1〜1.0%の揮発性のオイルが含まれています。
そのオイル成分にはメンソール(29〜48%)とメンソン(20〜31%)が含まれています。*2

ペパーミントには腸内にガスが溜まるのを防ぐ駆風効果と整腸効果がありますので、ペパーミントオイルカプセルのサプ
リメントやペパーミントティーが腸内ガスと消化不良を改善する目的でよく用いられてます。*3

過敏性腸症候群(IBS)にも使用されています。
三つの二重盲検法試験によって、ペパーミントオイルが腸管発作で起こる痛みを減少させる効果が確認されています。
*4,5,6

しかし他の一つの二重盲検法試験では、過敏性腸症候群へのペパーミントの効果は全く確認できていない例もあります。
*7

偽薬を混ぜた二重盲検法試験によって、過敏性腸症候群をもつ胃腸病患者にペパーミントとキャラウェイオイル混合油を
入れたカプセルを摂取させた結果症状改善が確認されました。*8

さらに他の二重盲検法試験によって過敏性腸症候群を伴う胃腸病の患者にペパーミント、キャラウェイシードとさらに二
つの駆風作用のあるフェンネルシードとワームウッドをブレンドしたものを摂取した結果、その効果が確認されました。
*9

幼児の疝痛にペパーミントティーを飲ませるのは昔から行われていますが人体で臨床試験が行われたことはありません。
ペパーミントを子供や幼児に与えるときにはメーンソールの香りで咳き込むことがありますので注意しましょう。

ペパーミントオイルを局部的に塗布すると弛緩させて、鎮痛効果があります。*10
健康なボランティアを集めて行われたペパーミントオイルのみとペパーミントとユーカリの混合オイルを局部的に塗布す
る試験が行われました。結果はどちらも筋肉の弛緩作用が確認されました。*11

また緊張性頭痛には、ペパーミントオイルをこめかみにつけると痛みが軽くなるといわれています。

摂取方法

バルクを使ったペパーミントティーは、小さじ半分から山盛り一杯(5g)に1カップ(250ml)の熱湯を注いで、4〜7分待っ
て飲みます。

胃と腸の具合が悪いときには食事中に1日3〜4カップ(750〜1000ml) のペパーミントティーを飲むと症状が和らぎます。
*12

ペパーミントリーフのカプセルや錠剤は、通常1日あたり3〜6gを摂ります。
過敏性腸症候群には、0.2mLのペパーミントオイルの入ったカプセル1〜2個を1日あたり2〜3回摂ります。
頭痛が起きたときには、ペパーミントオイルとユーカリオイルを混ぜてペースオイルで薄めたものを一時間ごとに症状が
軽くなるまでこめかみにつけます。

安全性

一般にペパーミントティーは、常用しても大丈夫です。
ペパーミントオイルの入った錠剤とカプセルは胃炎などその他胃腸障害の改善に使用されています*13
慢性の胸やけ、ひどい肝臓病、胆嚢炎、胆管障害のある人は使用しないようにしてください。*14

胆石の人はペパーミントリーフバルクとペパーミントオイルを使用する前にお医者さんに相談してください。
ペパーミントオイルカプセルを使用したとき腸が温かくなったような感じがする人がいるかもしれません。
ごくまれにペパーミントオイルを体につけたときに軽いアレルギー反応を起こす人がいますので、顔には絶対につけない
ようにしてください。

特に子供と幼児の鼻やその周りにはつけないように。
メーンソールにむせて呼吸ができないなどの恐れがありますのでペパーミントティーは子供や幼児に用いるときには注意
しましょう。

子供や幼児の疝痛や軽い胃腸のトラブルにはカモミールの方をお薦めします。

参考資料

*1. Foster S. Herbs for Your Health. Loveland, CO: Interweave Press, 1996, 72-3.

*2. Bradley PR (ed). British Herbal Compendium, vol 1. Bournemouth, Dorset UK: British Herbal Medicine Association, 1992,174-6.

*3. Tyler VE. Herbs of Choice: The Therapeutic Use of Phytomedicinals. Binghamton, NY: Pharmaceutical Products Press,1994, 56-7.

*4. Dew MJ, Evans BK, Rhodes J. Peppermint oil for the irritable bowel syndrome: a multicenter trial. Br J Clin Pract 1984;38:394-8.

*5. Liu J-H, Chen G-H, Yeh H-Z, et al. Enteric-coated peppermint-oil capsules in the treatment of irritable bowel syndrome: a
prospective, randomized trial. J Gastroenterol 1997;32:765-8.

*6. Rees W, Evans B, Rhodes J. Treating irritable bowel syndrome with peppermint oil. Br Med J 1979; 2:835-6.

*7. Nash P, Gould SR, Barnardo DB. Peppermint oil does not relieve the pain of irritable bowel syndrome. Br J Clin Pract
1986;40:292-3.

*8. May B, Kuntz HD, Kieser M, Kohler S. Efficacy of a fixed peppermint/caraway oil combination in non-ulcer dyspepsia.
Arzneimittelforschung 1996;46:1149-53.

*9. Westphal J, Horning M, Leonhardt K. Phytotherapy in functional abdominal complaints: Results of a clinical study with a
preparation of several plants. Phytomedicine 1996;2:285-91.

*10. Gobel H, Schmidt G, Dwoshak M, et al. Essential plant oils and headache mechanisms. Phytomedicine 1995;2:93-102.

*11. Gobel H, Schmidt G, Soyka DS. Effect of peppermint and eucalyptus oil preparations on neurophysiological and experimental
algesimetric headache parameters. Cephalalgia 1994;14:228-34.

*12. Wichtl M. Herbal Drugs and Phytopharmaceuticals. Boca Raton, FL: CRC Press, 1994, 336-8.

*13. Sigmund DJ, McNally EF. The action of a carminative on the lower esophageal sphincter. Gastroent 1969;56:13-8.

*14. Blumenthal M, Busse WR, Goldberg A, et al. (eds). The Complete Commission E Monographs: Therapeutic Guide to Herbal
Medicines. Boston, MA: Integrative Medicine Communications, 1998, 180-2.








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